実名でのネット使用推進はおかしい
実名でのネット活用促す 総務省「悪の温床」化防止-(共同通信)Yahoo!ニュース
総務省はインターネットを、実名での利用を推進するようです。匿名であるがために、自殺サイトを含む「有害情報の温床」となるインターネットの健全利用が目的のようですが。
総務省「情報フロンティア研究会」の最終報告に盛り込むとのことですが、「情報フロンティア研究会」は偏った形でインターネットを捉えているようです。
まず、ネット上で実名を晒したらどうなると考えているのでしょうか。不特定多数の人間にみられ、ネットに上げた情報から名前は元より、個人情報を名前以上のものが流出してしまいます。
ブログを小中学校の教育で活用する案も出ています。子どもに実名でブログ記事を書かせたらそれこそ危険です。家族構成、住んでいるところ、どんな個人情報を書くか判りません。
その情報をから誘拐事件を引き起こしかねません。犯罪を防止するどころか誘発してしまいます。
個人情報保護法はなぜ作られたのか考えて頂きたいものです。
次に、「有害情報の温床」については、表面の対応でしかないといえます。例えば、自殺サイト。自殺を考える人間がいるから自殺サイトが立ち上がり、そこに同じ考えの人が集まってくるのです。
確かに、自殺サイトが自殺志願者に最後の一歩を踏み出させてしまうこともあるでしょう。しかし、自殺防止をはかるならば、自殺志願者がなぜ自殺を考えるようになったか、また、どのようにすれば自殺を考えないですむのか、そういう取り組みが必要ではないでしょうか。総務省だけでなく、厚生労働省あたりとも協力して取り組む問題だと思います。
ネットがらみの問題を、ネット上だけに原因を求めている点が偏っています。誰がネットを使い、事件を起こすかといえば人間です。
「ネットを経済社会の発展につなげていくため」ここが「情報フロンティア研究会」の真の目的でしょう。つまり、どうしたらもっと、効率よくネット利用で金が稼げるかにあるわけです。これが目立ってしまってはと、思ったのではないでしょうか。ですから、私ごときに簡単に反論されてしまうのです。
日本は、商人の国といっても過言ではありません。もの、サービスを外国、国内で売らなければ経済が成り立ちません。それは判るのですが、もし、本当に健全なインターネットを考えているのならば、人とというものを考えるべきです。
参 考
情報フロンティア研究会
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/info_frontier/
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コメント
こんにちわ~
そうでなくても個人情報流出等による犯罪が多発しているのに、実名でネットを使うのはもっと危険だと思います。時空隊長さんの言う通りネットを使うのは人間です。使われるネットやPCには罪はありません。官公庁のこういった対応をみていると「面倒な問題は蓋をして隠してしまえ」といういい加減な態度が見えみえで不愉快になる事があります。
投稿: ぱーちぇ | 2005/07/08 09:46
>ばーちぇさん
コメントありがとうございます。
ネットでも実名で通せるのが理想ですね。けれども、現状は難しいです。
その後のニュースとして、
「ネットに匿名性は不可欠」――総務省-ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0507/01/news059.html
があります。
投稿: 時空番長 | 2005/07/09 01:27